10年ほど前、大学時代の友人たちと飲んでいたときのこと。
ふとした流れで、当時の僕は愚痴をこぼしました。
「俺より下手なくせに、要領がよくてストックフォトで売れてる人いるんよ」
すると、友人のひとりがあっさりと返してきたのです。
「そう言うことやろ、答え出てんじゃん」
写真の“うまさ”と、“売れる”は別物。
これはストックフォトをやっていると、誰しも一度は痛感する真実だと思います。
当たり前なんだけど、プライドやこだわりがあると、なかなか気づきにくいんですよね。
売れるために必要なものとは?
じゃあ、写真がうまいだけでは売れないとしたら、何が必要なのか。
僕なりに出した答えはこうです。
技術 × 戦略 × スピード感
これ、絞りとシャッタースピード、そしてISO感度の関係にちょっと似てる気がしています。
どれか一つだけでは足りないし、バランスを間違えると台無しになる。
そして、状況に応じて柔軟に組み合わせないと結果が出ない。
ナイトクローラーに学ぶ、売れるための“怖さ”
このテーマを考えていたとき、ふと思い出した映画があります。
『ナイトクローラー』(原題:Nightcrawler)という作品です。
主人公のルイス・ブルームは、まさに「技術 × 戦略 × スピード感」の化け物のような存在。
彼は最初から撮影の腕があるわけじゃありません。
けれど、
- 売れる構図
- いち早く現場に向かう機動力
- 買い手を見極める目
この3つでのし上がっていくのです。
映画の感想では、
- 「なぜこんな人間が罰を受けないのか」
- 「ラストが最悪だ」
といった声も多かったのですが、「現実ってたしかにそういう部分、あるよな」とも思いました。
戦略とは何か
そもそも「戦略」ってなんだろう?
僕の中では、「他と違う、しかし需要があることをやること」が、まず第一歩だと思っています。
つまり差別化。
みんなと同じことをやっていては、埋もれる。
かといって、誰にも求められていないことをしても売れない。
では、どうすれば成功できるのか。
僕は、次の2つしかないと思っています。
- 誰もやっていないことをやる
- 誰でもやってることを、誰もやってないレベルでやる
前者は、勇気がいるしリスクも大きい。
後者は、地道で根気がいる。
けれど、どちらも“戦略”としての強さがある。
自分はどちらの道を進むのか、まずそこを決めるところから始まる。